Stability MATRIX と OpenArt API 利用時に起こるネットワーク障害の原因と対策

最近、Stability MATRIX の GUI から OpenArt API を読み込むと、自分の Windows PC だけネットワークがつながらなくなる現象に遭遇しました。再起動するまで復旧せず、他の機器では問題が起きないことから、プロバイダやルーターの問題ではなく、PC 内部のネットワーク設定に原因があることが分かります。
この記事では、現象の整理、考えられる原因、検証方法、そして対策まで、すべてまとめて解説します。
現象の整理
- Stability MATRIX で OpenArt API を呼ぶとネットワークが死ぬ
- Windows が「ネットワーク構成が変更されました」と表示
- DNS エラーが発生する
- 再起動で一時的に復旧
- 他の機器では問題なし
この現象から、PC 内部の設定やソフトウェアの干渉が原因である可能性が高いと考えられます。
確認されている事実
- DNS や Winsock の破損
- OpenArt API を呼ぶタイミングで、DNS クライアントや Winsock が破損し、通信が不安定になることが観察されています
- 再起動で復旧することから、問題は一時的な設定やキャッシュに関連していると考えられます
- GUI で確認できない設定の影響
- Windows には GUI で見えるプロキシ設定とは別に、コマンドラインで確認できる WinHTTP プロキシ があります
- ここに不要なプロキシ設定が残っていると、ネットワーク障害の原因になり得ます
現状考えられる仮説
- Stability MATRIX の内部的な API 通信の問題の可能性
- ローカルプロキシの問題の可能性
- AVG などのセキュリティソフトの HTTPS スキャンと干渉して、TLS/HTTPS 通信が不安定になる可能性
※これらはあくまで「症状から推測される原因」です。公式に確認された情報はありません。
WinHTTP プロキシの確認とリセット手順
1. 現在の設定を確認する
コマンドプロンプトで以下を実行します:
netsh winhttp show proxy
出力の解釈
- 直接接続 (Direct access)
現在の WinHTTP プロキシ設定:
直接接続 (Direct access)
→ 正常状態。問題なし。
- ローカルプロキシが設定されている場合
現在の WinHTTP プロキシ設定:
プロキシ サーバー: 127.0.0.1:8080
バイパス: <local>
→ この場合、通信がローカルプロキシ経由になっており、OpenArt API 利用時にネットワークが壊れる原因候補。
- 自動構成スクリプトが指定されている場合
自動構成スクリプト: http://example.com/proxy.pac
→ 通常の家庭環境では不要。勝手に書き換えられている場合は問題の原因になり得ます。
2. プロキシをリセットする
netsh winhttp reset proxy
- WinHTTP プロキシ設定を初期状態(直接接続)に戻します
- 実行後、再度
netsh winhttp show proxyを確認し、Direct access が表示されればリセット成功 - 127.0.0.1 や PAC スクリプトが残る場合は、別のアプリやセキュリティソフトが設定している可能性があります
その他の対策
- AVG などの HTTPS スキャンを OFF
- HTTPS スキャン機能が通信を中継して干渉する場合があります
- Winsock と TCP/IP のリセット
netsh winsock reset
netsh int ip reset
- DNS を固定
- IPv4 DNS に 1.1.1.1 / 8.8.8.8 を設定すると安定する場合があります
まとめ
- Stability MATRIX で OpenArt API を使うと、PC のネットワークが一時的に壊れることがある
- 他の機器では発生せず、症状は再現性が高い
- 正確な原因は不明だが、DNS/Winsock/WinHTTP 設定やセキュリティソフトの干渉が関係している可能性がある
- 安全な対策は以下の通り:
- HTTPS スキャン無効化
- WinHTTP プロキシリセット
- Winsock/TCP/IP リセット
- DNS 固定





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